
咳外来
咳外来
・なかなか咳が止まらない。
・喉がムズムズ・イガイガして咳が出る。
・痰が絡んで咳が出る。
など、長引く咳でお困りの方はご相談ください。
咳は持続期間により以下のように分けられます。
①3週間以内→急性咳嗽とされ、多くは感染症によるものが多いです。
②3-8週間→遷延性咳嗽とされ、原因は様々です。
③8週間以上→慢性咳嗽とされ、感染症が原因となることはまれです。
咳外来では、3週間以上の咳(②と③)を対象としております。3週間以上の咳の場合でも必要な場合は発熱外来で診療する場合があります。
3週間以内の咳(①)は発熱外来での対応が中心となります。
長引く咳の原因として多い病気
・気管支喘息
・咳喘息
・アトピー咳嗽
・副鼻腔炎気管支症候群
・慢性閉塞性肺疾患
・逆流性食道炎
・マイコプラズマ、クラミジア、百日咳、結核などの感染症
・肺癌などの悪性腫瘍
など
以上を念頭に置きながら、咳外来では問診・診察・検査などを行い治療を進めていきます。
①胸部X線撮影検査
②呼気NO検査(呼気一酸化窒素検査)
③モストグラフ:2025年2月21日から導入予定です。
④スパイロメーター
上記以外にも血液検査なども重要な検査で、これらを組み合わせて診療をすすめていきます。
咳の原因を調べるうえで、感染症かそうでないかを判断する事は極めて重要です。
肺結核や肺炎などの感染症や肺癌などを除外する上で胸部X線撮影検査は必要性が高く、当院では、AIシステム・BS画像処理を用いたレントゲンを導入しております。
AIシステムとは、数十万以上の胸部X線画像を学習し、専門のスキルを得たAIが胸部X線画像を解析し、診断能の向上を支援するシステムです。
BS画像処理とは肋骨や鎖骨の信号を減弱した処理画像を作成する事です。この処理により、骨に隠れた小さな陰影をみつけたり、骨と骨の重なりを肺腫瘤と判断してしまう事を防いだりすることができます。
AI技術やBS画像処理によって、より正確な診断が可能となり、適切な咳診療を行う上で重要な役割を果たします。
検査の料金は3割負担で630円程度です。
呼気NO検査とは、吐く息の中の一酸化窒素(NO)を測定し、喘息特有の炎症が気管支にあるかどうかを調べる検査です。気管支喘息と他の肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患との区別にも役立ちます。
喘息では好酸球という細胞が気管支に集まり炎症を起こし、気管支が細くなり症状を起こします。この好酸球による炎症で沢山の一酸化窒素(NO)が発生するため、吐く息の一酸化窒素(NO)を調べることにより、気管支に好酸球による炎症があるかどうかが評価できるわけです。
具体的には、ゆっくりと10秒間息を吐くだけです、下の動画をご参照ください。
診断未確定の方には、喘息の可能性が高いか低いかの判断に役立ちます。
咳喘息・気管支喘息にて治療中の方には、治療を強化するか、それとも減量・中止可能かの判断に役立ちます。
10秒ほど息が吐ければ、お子様でも検査可能です。
検査の料金は3割負担で720円程度です。
モストグラフ、普通の呼吸をしたままで気道が狭くなっているかどうかを調べる検査方法です。
喘息の患者さんは気道が狭くなって息を吐き出しにくくなっていますが、モストグラフではどの程度吐き出しにくくなっているかを「気道抵抗」という数値で評価できます。
結果は色分けされ、正常なら緑、抵抗が強くなるに従い黄→赤→青と異常がわかりやすく表示されます。
モストグラフは、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患の診断や治療効果判定に有用です。
3~4歳のお子様やお年寄りの方でも肺の機能が調べることができます。
検査の料金は3割負担で870円程度です。
肺活量(息を吸う力)、1秒量(息を吐く機能)を測定し、肺機能を評価します。
胸いっぱいまで空気を吸い込んだり、吐けなくなるまでゆっくり吐いたり、いっぱいに吸い込んだ空気をできるだけ勢いよく吐いたりして測定します。
検査の料金は3割負担で990円程度です。
準備中です。
気管支喘息とは、「激しい咳や痰」や「呼吸が苦しくなること」が発作的に起こる病気です。気管支喘息の方の気管支では(無症状でも)慢性的に炎症が起こっています。体質的なものにアレルゲン・感染・天候など環境的なものが加わって発症するとされています。常に炎症があるため気管支は敏感になっており、風邪ひいたり・埃を吸い込んだりする事により気管支の炎症がひどくなり、気管支が狭くなります。そうなると、「激しい咳や痰」や「呼吸が苦しくなること」が起き、これを気管支喘息発作といいます。
従って、気道の通りやすさや炎症の様子を調べることが気管支喘息の方にとって重要なわけです。
そこで、ピークフローを測定することによって、これらの状態を把握する事が可能となります。
ピークフローというのは「思いっきり息を吐いた時の最大風速」の事です。具体的にはピークフローメーターで、深く息を吸い込んだ後、力強く息を吐き出す際の速度を測定するものです。つまり、気道が正常に開いている時はピークフロー値は高いですが、喘息発作で気道狭窄が起きている場合、ピークフロー値は低下します。
高血圧の方が、自宅で血圧計を用いて自分で血圧で測る。
糖尿病の方が、自宅で血糖測定器を用いて自分で血糖値を測る。
それと同様に、気管支喘息の方が、自宅でピークフローメーターを用いて自分でピークフロー値を測る。
という事です。
そして、血圧や血糖値をノートに記録するのと同じように、ピークフロー値を喘息日誌に記録し、喘息の状態を把握し、生活を気をつけたり、治療方針を検討したりします。
当院でも上記について対応しておりますので、ご希望される方は診察時にご相談下さい。